商売柄よく経営者の方と人材組織の課題について話すことが多いです。
経営者の方が言う最近の課題のトップ5は、以下のような感じです。
- 離職者が多い(退職あるいは精神的な問題で休職中)
- 主体的な行動をする社員が少ない
- リーダーが育っていない
- 新しいことを始めない・始まらない
- 部門間のセクショナリズム
当社:これらって症状だと思いますか? 原因だと思いますか?
Aさん:うーん、症状かな?
当社:そうなんです、症状なんです。顕在化している現象なのです。
離職者が多かったり、主体的な行動をする社員が少なかったり、
新しいことを始めなかったりというのは症状であって原因ではないのです。
離職してしまうような原因だったり、主体的な行動をとりたくない原因だったり、新しいことを始めたくない原因が潜んでいる可能性があるのです。
Aさん:なるほど・・・
当社:病気とかで例えてみると分かりやすいので、少しお話ししますね。
病院に行く時って、発熱や咳や頭痛という症状があるから行くと思います。
そんな症状に対して、何も診察せずに、
- 発熱してるから解熱剤だね
- 咳を止めるために咳止めの薬を処方
- 頭痛を収めるために痛み止めを処方
というような対処だけをすると、根本原因を追求していないし、根本原因の治療をしていないので、発熱や咳や頭痛が再発することになるやもしれません。
たぶん、再発します。
でも、咳の原因を探ると、風邪、インフルエンザ、新型コロナウィルス、肺炎、喘息、結核、肺癌などがあるかもしれません。
風邪程度ならまだしも、重い病気なのに咳止めだけの処方では、咳は止まらないし、更にとんでもないことになってしまいます。
本当の原因に気付いた時には手遅れかもしれません。
会社における人材組織も同じことが言えます。
離職者が多い、主体的な行動をする社員が少ない、新しいことを始めないというのは症状であって原因ではないのです。
そんな症状が出てしまう本当の原因を掴む必要があるのです。
ですから、会社組織に表出した症状の元となっている本当の原因を見つける必要があるのです。
Aさん:なるほどねー